材料の「材」と「剤」の違いとは?

防水材? 防水剤?

防水材? 防水剤?

 

マンションの大規模修繕改修工事をする上で、なくてはならないものが、様々な「材料」です。
様々な種類のものがあり、末の一文字に「材」や「剤」が使われるものが数多くあります。

 

仕事をし初めの頃は、書き間違えて上司に指摘されていました。
「書き間違えた」というよりは、「わからなかった」というのが正しいかも知れません。

 

どっちでもいいじゃないか。というのが本音でしたが、あまりにもよく指摘されるので、観念して調べることにしました。

 

今でこそ、インタ―ネットで検索をかけるという行動が当たり前になっています。しかしそんな発想がなかった当時、社内にある書籍、材料メーカーのカタログなどを手当たり次第に眺めました。

 

木材、骨材、防水材、下地調整材、樹脂塗材、部材、接着剤、混和剤、主剤、硬化剤、添加剤、基剤・・・ あーなるほど。
自分の中で、一つ答えを見付けました。

 

「材」は大きなものや主役、「剤」はそれらを際立たせる脇役ということです。

 

木材や骨材などは、「躯体」に使用され、建物を構成するもの。また、防水材や調整材などは、「仕上げ」に使用され、施工することで建物を守る働きをします。
しかし「剤」が付くものは、それ単体では形になる事がなく、主役の「材」同士を貼り付ける、硬化速度・または硬さを調整したりするもので、縁の下の力持ちの様な役割をしていることが分かりました。

 

それからは自分なりに意識して使い分けるようにし、資料に目を通した上司にも「ちゃんと勉強したみたいだな」と言われ、心の中でガッツポーズをしたことを覚えています。

 

しかしそのことを先輩に話したら、「国語辞典を引いたら一発だろ」といわれました。
一人でこそこそ辞典を開いて、「材」と「剤」が載っているページを口をぽかんと開けてみていたのも忘れません。

 

しかし、長年仕事をしているにも関わらず、いまでも少し腑に落ちないことがあります。
それは「主剤」と「硬化剤」。
二つの液体を混ぜ合わせることで、「塗材」や「防水材」という仕上げ材になるものです。

 

辞典には、剤は 「(字義)薬を調合すること。また、調合した薬」と記してあります。

 

主剤と混ぜ合わせることは、確かに「調合」と言えないことはないです。
単体では使えないもの同士を混合して「材」になるのも納得いかないわけではないのですが・・・
せめて「主剤」は「主材」となれば、このもやもやは消えるのでしょうか。

 

 

それにしてもデカすぎないか?
ドラム缶や一斗缶の主剤と硬化剤・・・


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