大規模修繕工事を成功させる「ゴミ置き場の改修」

ゴミステーションの設置は事前確認を

ゴミステーションの設置は事前確認を

 

管理組合から、「ゴミステーション(ごみ置き場)を作って欲しい」という依頼を受ける事があります。

 

現状はごみ集積所として決められた「スペース」があって、ごみの日にごみを集め、最低でも上にネットを被せるなどの対処をしています。

 

そこに屋根付きフェンス等の囲いを作り、その中にごみを集めるというものです。

 

これは動物、主にネコやカラス、場所によってはカモメ等からごみがあさられる事を防ぐ為です。

 

又、マンション居住者以外のゴミ出しを抑制する効果も期待されます。

 

材質は、安価ではビニール被服された鋼製フェンス、価格は上がりますが、めっき処理された鋼製フェンスもあります。

 

ビニール被服されたものは変形し易く、破損も激しいので、めっき処理されたフェンスが主流になっております。

 

最近は、ひし形をした、くすんだシルバー色の溶融亜鉛めっき(いわゆる「ドブ付け」) ではなく、表面に樹脂コートを施した、比較的お洒落なフェンスが出ています。

 

見積の調査の際に注意する点は、ごみ出しの日に調査を行い、実際のごみの量を確認することです。

 

地域によって、ごみ出しのルールは異なりますので、一番ごみの量が多い日を確認し、それに見合ったごみ置き場になる様に見積をしなければなりません。

 

あまりフェンスぎちぎちにごみの袋が引っ付けば、外からカラスがついばみに来る可能性があります。その場合は、床からある程度の高さまで、パンチングメタルの板やアクリル板を設置するのも良いでしょう。

 

 

ごみの量の話をしましたが、注意したいのが、今設計しているごみ置き場の床面積は、地域の環境局の規定広さを満たしているかどうかです。

 

マンションの戸数により、床面積を算定する計算方法があると思われます。

 

例えば某市では、「ファミリータイプでは、戸数×0.15㎡以上、ワンルームタイプでは、戸数×0.15㎡÷2.5以上で計算結果が0.15㎡未満になる場合は、0.15以上になるように設計すること」という決まりがあります。

 

「そんなに広いごみ置き場は作れないから勝手に作るか」と、決まりを無視して完成した真新しいごみ置き場。ごみを集める人は見てビックリ! 作られたごみ置き場のブロックやフェンスの外にもあふれ返ったごみ袋。そしてその袋をカラスやネコが荒らした跡・・・ よくみる光景ですが、自分のマンションがこうなってはやっぱり嫌ですよね。

 

しかも、あふれ返るくらいごみが入っていると、扉も開きにくく、結果そこだけに膨大な時間と労力を費やすことになります。下手すると「もうここのごみは集めないよ。規則守ってないし」という事態になってもおかしくありません。

 

事前に環境局に計画を申請する事をお勧めいたします。

 

 

他に確認しなければならないことは、屋根をフェンスではなく、きちんと雨を防ぐものにするかどうかです。

 

現状のごみ置き場を考慮すれば、既に雨ざらしなので屋根は必要ないと思いますが、それは事前に管理組合に確認をするべきです。

 

 

ゴミステーションのみに限ったお話をしましたが、次の記事では「ゴミ置き場の周辺」にも目を向けます。

 

続きをみる → そこにフェンスを設置して大丈夫ですか・・・?

 

 

 

 

 

 


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