塗料の付着への対応をどうするか

大規模修繕の清掃(塗料付着を除去)

大規模修繕の清掃(塗料付着を除去)

 

工事中は、汚さないように注意していても、色々な箇所が汚れるものです。

 

大規模修繕工事全体の竣工時、でき得る限り最初の状態で居住者の方々へ引き渡したいものです。

 

ここでは塗装工事を行う際に、どのような注意を行うべきか、又、汚れてしまった場合にどのような対処をするべきかを考えていきます。

 

 

塗装工事の際は高圧洗浄後、施工する面以外は塗料の付着がないよう、マスカー養生テープなどを用いて養生します。

 

完全に塞いだつもりが、わずかな隙間ができた箇所や、気付かないうちに破れてしまった箇所から、塗料が付着することがあります。

 

施工が終わり、養生材を撤去した時に初めて気付きます。

 

それが後から施工する塗装面ならば、通常通り施工すれば問題ありません。

 

先に施工が済んでいた塗装面でも、部分補修が可能です。

 

しかしそこがその他の場所ならば、対処方法を知らなければなりません。

 

 

ガラス面ならば、溶剤やスクレーパーで落とすことができます。小さく付着したものならば、カッターの刃を短くし、塗料を削っていきます。

 

それらの場合もガラス面を傷付けることのないよう、細心の注意を払い、実行します。

 

 

窓のサッシ、格子などのアルミ、ステンレス製金物に塗料が付着することもあります。

 

その場合はお湯、アルミ・ステンレス専用の清掃液、うすめ液などの溶剤などを、対象物に使用可能かどうかを確認してから実行します。

 

特に溶剤系は、使用しても問題ないということを「確実に」確認した場合のみ行う様にするべきです。

 

又、サンドペーパーは金物表面を傷付ける恐れがありますので、使用しない方が無難と思われます。

 

メラニンスポンジは、家の中の様々な汚れを落としてくれる「優れもの」ですが、表面を研磨して汚れを落としますので、金属表面も削ってしまう恐れがあります。注意してください。

 

 

塗料が付着してしまった場所が、床面の長尺シートなどの仕上げ面であるとすると、どうしましょう?

 

特殊な保護層、規則的で意匠性のある模様などに影響を与えるため、溶剤(うすめ液、シンナーなど)の使用は控えた方がいいかもしれません(こわくてやったことはありません)。

 

無難なのは、カッターの刃を短く折って、塗装付着面に垂直に近い角度で当て、塗料を削り落とします。
大部分の塗料を落としたところで、メラニンスポンジや目の細かい耐水サンドペーパーでその部分だけこすります。
落ちにくい箇所はクリームクレンザーも使用します。

 

これである程度の付着塗料を除去できるでしょう。

 

お湯を使う、他の除去剤を使用するなど、他の方法もあるかもしれません。

 

目立たない場所、長尺シートの切れ端などで、試行錯誤をするのもいいかもしれません。

 

 

前述したように、確実に養生を行っても、他の場所への塗料の付着は完全に制御できるわけではありません。

 

でも、万が一のときのことを想定して作業を行うのとそうでないのとでは、竣工後の見栄えが全く違います。

 

この記事の内容だけにとらわれることなく、様々な知識と経験を身に着けて、竣工後にお客さんから「本当にありがとう」と言ってもらえる工事を続けていきましょう。

 

 


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