大規模修繕工事を成功させる「意匠性の向上」

マンション大規模修繕の必要性<改修③:意匠性の向上>

マンション大規模修繕の必要性<改修③:意匠性の向上>

 

前の記事では、仕上げ材に関して記しました。

 

ここでは、よく目につく場所への「意匠性」に関して考えていきます。

 

 

意匠性の向上

 

  <エントランス>

 

エントランスの雰囲気が変わるだけで、マンション全体のイメージがガラリと変わると言われます。

 

正面を大事にすることは、建物の裏側は塗装面なのに、表の方はタイル仕上げにしてあるマンションもあることを考えると納得できると思います。

 

エントランス廻りが塗装面の場合、一部をタイル面、もしくは石調のシート材などを施工するだけで、マンション自体のグレードが上がったような感じになります。

 

普段通るところ、目にするところが数段もキレイになっていたら、外出も楽しくなるのではないでしょうか。

 

また、エントランス内も、壁面が壁紙ならば、やはり石調のシート材を施工することで、全く違う空間に変貌します。

 

集合郵便受けや掲示板、そして照明器具の交換、宅配ボックスの設置なども雰囲気を変える手助けをしてくれるでしょう。

 

宅配ボックスは雰囲気を変えてくれるだけでなく、非常に便利なものなので、居住者も宅配業者も一緒に幸せになれます。

 

 

  <床面シート>

 

新築時に、共用部の床面になにも貼られていない、モルタルがそのままのマンションはたくさんあります。

 

このモルタルは「防水モルタル」といって、ある程度の防水性能をもった材料です。

 

それでも経年の影響で、その防水機能はなくなってきます。

 

そうすれば、下階の共用廊下や階段室、はたまたバルコニーの天井への漏水に繋がっていきます。

 

漏水が起これば、天井の塗装が剥がれたり、ひび割れから鍾乳洞のような白いつららが伸びてきたり、ひどい場合は中の鉄筋腐食してコンクリートを剥ぎ落すなどの被害を生み出します。

 

また、年数が経ったモルタルの床面は非常に見た目がよろしくなく、ざらざらしたところや亀の甲羅状にひび割れているのを見ると、気が滅入るという方もおられます。

 

そんな床面を救ってくれるのが、塩ビ製の床シートです。

 

各メーカーから出ている床シートは、耐候性や防滑性に優れているだけでなく、モルタルの床とは比べものにならないくらいの見栄えになり、廊下を歩くのが、洗濯物を干すのが楽しくなるでしょう。

 

しかしながら、水を通さない材料ではあるのですが、ほとんどの建材メーカーは「防水の保証」を出しません。

 

これについては別の記事にてお話します。

 

 

  <外構土面>

 

駐車場の縁や中庭などは、床面が植栽であったり、単なる土面の場合があります。

 

みどりが好きで、手入れが行き届いていれば問題ないのですが、植栽の手入れや雑草の処理など、そこまで手が回らないよというのが現状ではないでしょうか。

 

あと、アスファルトやコンクリート面と違い、土床にはネコが用を足しにやってくることが多いです。

 

用のあとの臭いことは、鼻の利かない私でも曲がりそうになるくらいです。

 

いっそのこと、土をなくせばどうでしょうか。

 

今は、見た目が無機質なコンクリートで埋めてしまうのではなく、「固まるまさ土」なるものが出てきています。

 

これは既存の土をある程度撤去して、下地に砂利などで透水層を作ったあとで施工することで、表面に水がたまらない(水が抜けていく)床面を作り出すことができます。

 

固まるので雨水や散水に流されることはありません。

 

加えて「土」なのでコンクリートとは違い、自然の色合いを選ぶことができます。

 

そしてネコの用足しも、雑草の繁茂も抑制されます。

 

駐車場などで使用することも出来ますが、材料によっては強度が足りないものもあるようなので、各メーカーに問い合わせしたらいいと思います。

 

次の記事では、年を追って必要性と需要が増していく「防犯性」について考えていきます。

 

 

続きをみる → マンション大規模修繕の必要性<改修④:防犯性の向上> 

 

 

 

 

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