マンション大規模修繕工事を成功させる「防犯性の向上」

マンション大規模修繕の必要性<改修④:防犯性の向上>

マンション大規模修繕の必要性<改修④:防犯性の向上>

 

前の記事では、よく目につく場所への「意匠性の向上」について記しました。

 

ここでは、年々意識が高まってきている「防犯」について考えていきます。

 

 

防犯性の向上 

 

  <オートロック>

 

新築時にオートロックではないマンションはたくさんあります。

 

マンション全体の「風通し」がよく、不審者らしい人がいれば、「どちらさん?」と声を掛けあうことで問題が起こらなかった―― のは今は昔。

 

現在は第三者が侵入してのストーカー被害、空き巣被害はニュースにもならない。ニュースになるのは、尊い命が奪われる犯罪が起こったあとか、有名人が空き巣に入られたときです。

 

今でもマンションに住まれている皆さんが仲がいい、またはおせっかいな世話役がいる、しょっちゅう井戸端会議が行われていていつも明るい、なんてマンションは不審者に狙われる可能性は低いと思います。

 

しかし全部が全部、そのようなマンションではないと思われます。

 

そこで大規模修繕の際に、オートロック機能を備えた正面玄関にするマンションもあります。

 

既存のインターフォンを利用して新設できる場合もありますが、正面玄関の親機、各戸内部の子機から全てを新設する場合もあり、機能性・価格なども考慮して施工業者に相談するとよいでしょう。

 

 

  <格子の新設>

 

オートロック機能が付いたところで、廊下の開口部から自由に出入りできてしまえば元も子もありません。

 

実際に、雨樋の金物や駐輪場の天井に足をかけて、共用廊下の腰壁上から侵入する輩もいます。

 

子供が遊び半分でやっている場合、または大人が犯罪目的で本気でやっている場合と、どちらも万が一のことを考えて阻止しなければなりません。

 

そこで、足をかければ入られそうな場所は、アルミ製の格子を設置します。

 

施工業者と現場をよく確認し、もれがない様に設計したいものです。

 

 

  <防犯カメラの設置>

 

オートロックと同様に、防犯カメラの設置も増えています。

 

近年の防犯カメラは、性能がどんどんよくなってきており、金額もリーズナブルになっています。

 

解像度が高くなり、被写体の詳細も分かるようになっています。

 

また、エントランスだけでなく、裏の入り口廻り、駐車場内、ごみ集積場など、マンション部外者が立ち入りそうな場所にカメラを設置すると効果的です。

 

空き巣、車上荒らし、ストーカー、これらの犯罪者を、死角のない防犯カメラで事前に遠ざけましょう。

 

 

 

  <各戸ドアの防犯>

 

オートロックと防犯カメラにより、かなりの防犯設備が整備されるものですが、自分の住んでいる部屋の玄関扉は今どんな状態でしょうか。

 

鍵穴がカクカクしたカモメのような形をしたディスクシリンダー錠でしょうか。

 

ピッキングを武器にする空き巣にしてみれば、「入ってください」といわんばかりの鍵のようです。

 

早めにディンプルキー(真っ直ぐな鍵穴で、側面に丸い凹みがたくさんあるキー)への交換が望まれます。

 

また、鍵穴が1箇所しかない場合は、予算の都合もあるでしょうが、なるべく2箇所設けることが望まれます。

 

「うちは空き巣被害に遭ったことないから・・」というところも、し過ぎて悪いなんてことはありません。

 

 

 

他にも「元に戻す修繕」だけでなく、「グレードアップを図る改修」の要素はたくさんあります。

 

建物の資産価値向上のため、かつ住まれている皆さんが、新築当時のワクワク感や優越感を取り戻すためにも、「改修」は必要なのだと考えます。

 

是非、近所の新築に見劣りしない、自分たちの思いを形にしましょう。

 

 

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