マンション近隣の駐車場を調べる
大規模修繕工事を着工するに当たって、近隣で仮の駐車場の借りなければならない事が多々あります。
これは、様々な理由で敷地内の駐車場が使えなくなる為です。
先ず工事が始まれば、様々な作業が出来る様、鋼製足場を建てて行きます。
足場を建てる場所が駐車区画の場合、そこには車が停められなくなります。
出来れば直接影響がなくても、足場に近ければそこにも停めないと判断することがあります。
足場以外でも事務所、休憩所、資材置き場等の仮設物を駐車場に設置せざるをえない場合も出てきます。
そんなときに近隣で代替の駐車場を借ります。
仮設物で使用出来なくなる駐車区画分、若しくはその数プラスαの数の駐車場です。
台数は、現場によって全く異なります。
1~2台で済むところもあれば、何十台分も借りなければならない場合もあります。
管理組合が独自で駐車場を探して契約するといったケースもありますが、施工者が見積項目に金額を明記して駐車場探しを始めるケースも少なくありません。
そこで注意することは大きく3つあります。
① 見積金額の書き方
② どうやって見つけるか
③ いつから始めるか です。
先ず、「① 見積金額の書き方」 ですが、単純に駐車場代です。
が、注意したいのは、月極駐車場を借りる場合、月々の駐車場代の他に敷金・礼金が掛かるという点です。
不動産業者に頼んで探して頂いた場合は、それが仕事ですから礼金が発生する事は避けられません。
しかし直接駐車場の所有者の方と契約する場合、礼金が掛かる場合とそうでない場合があります。
それは地域や所有者の方の都合によって変わってきますので、事前に確認しておきましょう。
又、敷金に関しても、地域によって、駐車場によってまちまちなので、確認の必要があります。
そして見積項目としては、 「敷地外仮駐車場費」 「居住者様仮設駐車場費」等の名目でいいと思います。
数量の単位としては、費用が少ない場合は「一式」と書き、備考欄に「○ヶ月分」で構わないですが、金額が大きくなると、数量を「○○台」として一台当たりの単価(駐車場代)を入れます。
ここで数量を、「延台数」 「延月」 「月」にしない方がいいのですが、それは前述した「敷金・礼金」が
絡んでくるからです。
次に 「② どうやって見つけるか」 ですが、一番早いのが不動産業者に聞く事です。
「どこどこでマンションの修繕工事があり、○月から○ヶ月間、○台の駐車場を探しているのですが」という風に尋ねると、探してくれます。
不動産会社に行く前に、事前にマンションの周囲も確認しましょう。
手ごろな駐車場が見付かるかも知れませんし、その近隣で有力な不動産業者も目途がつきます。
自分で確認している時に、若しめぼしい駐車場に「空き有 連絡は○○まで」と、連絡先が書かれていたら、直ぐに連絡・確認した方がいいです。
空いている区画が沢山あっても、満車の場合もありますし、頭の中に引っ掛かるものは早く処理すべきです。
あとは近隣に詳しい方が知り合いにおられれば、その方に聞くのも手です。
思いもかけず、「そういや○○さんが建物を解体して更地にしている場所があるよ。」
なんて話があるかも知れません。
最後に 「③ いつから始めるか」 ですが、早ければ早い方が良いです。
出来れば調査・見積の際にある程度目途を付けて、不動産業者や駐車場の所有者の方等に話を付けておくのがベストでしょう。
しかし駐車場側にも都合がありますので、無理強いは出来ません。
少なくとも目途をつけて、「いついつが業者決定なので、それまでに他の方に借りられたら連絡をください。」という話までは付けておいた方が良いでしょう。
厚かましいですが、「なるべく借りられない様お願いします。」と言えるようであれば言っておいた方がいいです。
頑張って受注することが出来れば、不動産業者の方も喜んで頂けます。
又、早く探し出すと、おおよその駐車場代や、敷金・礼金の有無も把握出来ます。
上記の①、②、③ の他に注意する点は、「できれば全台、同じ駐車場か同じ距離の駐車場がいい」 です。
移動該当の皆様は、ご自分が住んでいる敷地の中の駐車場から、敷地外に停めざるをえません。
しかも場所によっては、仮駐車場に移動せずに敷地の中に停められる方もおられる時にです。
そんな時、さらに他の方よりうんと遠い駐車場に停めて下さいと言われたら、それはいい気分がしないでしょう。
筆者が居住者の立場に立ったら、やっぱり考えます。
可能な限り、同じ距離の駐車場を契約し、皆様に同意して頂きましょう。
しかし都心部など、広く空いている駐車場がない場所もあります。
そのような場合は分離しても仕方がありません。
受注の際は、居住者の方々へも状況を説明し、マンションをよくするための理解と協力を是非とも得ましょう。
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