着工後の「かもしれない」を想像する
調査中は、常に工事にかかった時の事を想像してみてます。
――スムーズに足場の架け払いが出来ないかもしれない。
隣接している敷地や建物の状況で、足場の設置が難しいことがあります。
「狭いなぁ、本足場は架けられないな。」
「一本で伸ばしてブラケットで上を2本にするか。」
「作業員は入りづらいかもしれないな。」
「隣の許可をもらわないとな。」
「ここに結構時間を取られそうだな。」
バルコニー側(裏側)が法面(傾斜面)になっている場合があります。
「危ないから安全対策で親綱を見るか。」
「部材の搬入で手間取りそうだな。」
「下が自在型のジャッキベースを見るか。ステージ足場を組んだほうがいいかもしれない。」
通路が狭く、裏側へ部材を運ぶことが困難なことがあります。
「チマチマ手で運んでいたら時間が掛かるな。」
「少し大きめのクレーン車を使って正面側から裏側に部材を運ぶか。」
「隣の敷地に許可をもらって、そちらから搬入出来るかもしれないな。」
駐輪場やトタン屋根の駐車場が足場架設箇所に存在する場合があります。
「屋根の上は強度的に無理だろうな。」
「屋根を突き破って足場を建てるか。」
「いやいや、屋根の撤去・復旧を見るか。」
「仮の駐車場、駐輪場を準備しないと。」
「雨が入らないように養生しないと。」
・・・と、足場のことを考えただけでも様々なケースがあります。
補修にせよ、塗装にせよ、防水にせよ、設備にせよ、 調査段階であぶり出せる問題は沢山あると思います。
それらを見つけ、イメージし、より良い提案に結び付けましょう。