着工前のアンケート(バルコニー・ベランダ)
調査時(見積前)も、現在困っている事について可能ならば、アンケートを取る事(見積時のアンケートについてはこちら)をお勧めしますが、着工前にも、事前アンケートを取ると工事をスムーズに進める事が出来ます。
バルコニー・ベランダ内も、劣化補修・シーリング打替え・塗装・防水等、様々な工事を行うので、なるべく物がないに越したことはありません(エアコンの室外機は、可動範囲での移動にとどめます)。
当然、居住者でない限り、バルコニーやベランダがどんな状態かを知る由はありません。
下から見れば、BS・CSアンテナの有無、大型倉庫の存在等、ある程度は確認出来ます。
しかし、目視での確認にも限界があります。
大型の倉庫の中身は? 他に何がある? 等も、事前にアンケートで確認でき、心構えも対応も出来ます。
しかし、一番確認しなければならない恐ろしい事は、「床面・壁をどうしているか?」です。
「人工芝を置いている」のはよくある事で、撤去しておいて頂ければ済みます。
たまにあるのが、「人工芝を接着している」と、「ウッドデッキを置いている」 で、撤去や移動で別料金を頂かなければならない事もあります。
稀に、「床に玉砂利を敷き詰めている」、「小さな玉砂利等を樹脂で固めている」 ベランダもあります。
又、腰壁の内側や天端に、タイルを張り付けているお部屋もあります。
本来、国交省の 「マンション標準管理規約」 により、バルコニー・ベランダは、共用部であると定められているので、このような仕上げを居住者が独自で業者に依頼して行うことは出来ません。
腰壁のタイルは、場所によっては外壁同様、落下の危険性もあります。
よって撤去するか、そのまま生かすか、下地調整材で押さえてしまうか、早急に修繕委員会や管理組合で話し合う必要があります。
工事費も、追加工事として賄うのか、個人で負担するのか、費用の出所も明確にしなければなりません。
又、バルコニー・ベランダ床面に防水施工を施す場合、そのお部屋だけ玉砂利をそのままにして防水をしないということになった場合、当然その箇所の防水保証も出来ません。
よって、下階の天井塗装の剥離・浮きの保証も出来なくなってきます。
そういうやり取りが発生しますので、早く確認しておくに越したことはないのです。
足場を架けた後で発見し、慌てふためくのではなく、先に知っておくことで、落ち着いて段階を踏んだ対応が出来ます。