修繕積立金が安くて管理費が高いときにやりたいことは?
あなたがマンションを購入する際、月々の支払いをどのように考えるでしょうか。
支払い能力に余裕がある場合は、頭金と月々の支払いを多くして返済期間を短くすることで、利子も少なくできます。
月々の支払いにそこまで余裕がない場合は、利子は多くなりますが、月々の負担を少なくすることが出来ます。
しかし、月々の支払方法が選択できるのはマンションの購入代金であって、それ以外の月々の支払いは当たり前に支払うことになります。
それ以外の支払いとは・・・
修繕積立金は、フロアの清掃や電球の交換などの、通常の管理で必要とされるものではなく、劣化した塗装を塗り替えたり、コンクリートのひび割れを修理したりするときのために定期的に集められ、貯蓄されるものです。
小さな修繕工事にも使用されますが、メインは大規模修繕工事や防水改修工事などの大きな工事で使われます。
新築マンションの購入時、この修繕積立金は少額で設定されています。
将来「実際にこれくらいいるだろう」という金額が分かっているにも関わらず、それに満たないような額で設定されているのです。
なぜか。
販売する業者が売りやすくするためです。
ただでさえ高額のマンション購入であるのに、それ以外の支払いが増えることで、購入希望者が二の足を踏むことを防止するのです。
同じ「購入代金以外の支払い」でも、管理費は逆に高めに設定されている場合があります。
なぜか。
「様々な設備・施設があり、それらを維持管理していかなければならないため」という理由はあります。
そして「そのような理由をたくさん付けて、管理会社が利益を生み出すため」というのが本音です。
マンションのデベロッパーは、同じ系列の管理会社を擁している場合が多く、あなたが購入するマンション管理は、その管理会社が行っている場合がほとんどです。
系列する会社に大きな利益を出させるために、管理費を高く設定しているのです。
ただし、高いと感じているだけで、相場と比較しても妥当な場合もあります。しっかり調査・確認する必要があります。
管理費を見直し、削減すれば、それだけ修繕積立金に上乗せすることも可能になってきます。
あなたが購入したマンションは、管理会社やデベロッパーのものではなく、あなた方区分所有者のものです。
管理費を掘り下げて考えて、軽減できるところはないか考えて行きましょう。
通常の管理費の使い道として、
●日常の清掃、定期清掃
●エレベーターなどの設備の点検
●警備の委託
●建物外壁の点検
●消耗品購入
●規模の小さな補修
●共用部の光熱費
●共用施設の維持管理
●火災保険などの損害保険 などです。
又、管理会社に管理委託すれば、その費用が掛かってきます。その場合は、上記の費用も管理委託費の中に入ってきます。
さらに最近では高級マンションを中心に、共用部に様々な付加価値を付けて売り出す物件が増えています。
例えば、
●様々な要望に応える「コンシェルジュ」
●池や噴水、水路の設置
●ゲストルーム・キッズルーム
●プールや温泉施設
●トレーニングルーム
●多すぎるエレベーター などです。
絶対に必要なものもあれば、必ず必要とは言い切れないものもあります。
マンションの規模や世帯の所得区分によっても見方がかわるでしょう。
そこを踏まえて、あなたのマンションの管理費用途を見直し、出費を抑え、修繕積立金に回すことが出来るかを判断しましょう。