近隣挨拶も円滑工事の潤滑油
工事を円滑に進めるためには、近隣の皆様からの理解も必要です。
早めに着工の挨拶をしておきましょう。
時期は人それぞれ考えがあるでしょうが、少なくとも着工の2週間前までにしておいた方が良いと思います。
敷地に隣接する方、及びその近辺、「ここはどうかな・・・?」 と思うボーダーラインの方まで行くべきです。
挨拶の時間は一瞬です。 それだけで長い期間、近隣の方と有益な関係が築けるか否かが決まります。
持っていくものは、「(近隣の皆様へと題した)着工のお知らせ」 と、出来れば 「手土産」 です。
「お知らせ」は、マンションに掲示する「着工のお知らせ」 を多少作りかえたもので構いません。
内容は、「近隣のマンション(マンション名と住所を明示)で工事をすること」、「工期」、「主な工事内容」、「工事に関して、施工者が心掛ける事」、「何かあれば、直ぐに連絡を頂きたい旨」 等です。
「手土産」は、手ぬぐい(タオル)、洗剤、菓子折り、有料のごみ袋 等が良いと思われます。
筆者が着工前の挨拶をするときは、個人の方には洗剤や有料のごみ袋を差し上げることが多いです。
ごみ袋は、それぞれの市町村で使用されているもので、分別があるならば何種類か用意するのも手です。
例えば、「燃えるゴミ」 の袋と 「燃えないゴミ」 の袋のどちらかを選んで頂くという選択肢を作れます。
大きな袋が要らないという方には、小さな袋を何セットかお渡ししていただけてもいいと思います。
市町村のごみの制度が変わらない限り、頂いた方からしてみれば、いつまでも使えるものであります。
又、施工者からしてみても、そこの現場で余ったごみ袋は、社内に保存しておけば次回の現場でも使えます。
訪問の仕方ですが、先ず「お知らせ」を見せながら、着工する旨を伝えます。
そして「ご迷惑をおかけ致しますが、よろしくお願い致します。」と挨拶します。
そのあとで、つまらないものですが・・・という具合に粗品を渡し、別れる際に、「工事中、何かありましたら何なりとご連絡ください。」 と付け加えるようにしましょう。
最後の挨拶は、近隣の方の事もきちんと気に掛けて工事を進めるという意思表示でもあります。
近隣にマンションがあれば、管理組合や管理会社に挨拶することも考慮すべきです。
そこで良い関係を築くことができ、良い仕事をすれば、今後の仕事の依頼へと発展するかも知れません。
「する人」から見れば、近隣挨拶なんて当たり前すぎて、あえてこんな記事を読む必要はないでしょう。
しかし管理組合の方々のお話をきくと、それを疎かにしている施工業者の方々もおられるのが事実です。
施工業者からしてみれば、工事後の定期点検等を除けば、工事が終わればマンションに行くことはありません。
工事後にマンションに住み続けるのは居住者の皆様です。
工事後も居住者の皆様が、近隣の方々といい関係を保てる様、最善を尽くしましょう。