居住者への「お願い」 (足場工事その2)
前記事の お願い(その1)では、足場に近づかないでほしい、足場工事は大きな音がするということを述べました。
今回は、「足場を組む前にお願いしたいこと」を記します。
<足場を組む場所の片付けを>
作業足場は、大抵壁面から1メートル前後の位置まで場所を取ります。
着工前の工事説明会や掲示では、足場が建つ場所にあるものは、片付けて欲しいということをお願いしています。
駐車場に関しては、足場が建つ区画の車を移動して頂く説明を別に行います。
ここでいうのは、それ以外の場所。
例えば、上階はどこもベランダやバルコニーになっている面の、1階部分のみ専用使用権を持った庭だとします。
しかし工事期間中は、そこに足場を建てるために施工業者が利用します。
又、バルコニーも上部に足場を伸ばすために大事な場所です。
そこには、プランター、洗濯物干しのポール、スペアタイヤ、自転車、おもちゃの乗り物、倉庫等、様々な所有物が置かれています。
それらを置いたままにしておくと、当然足場の部材が建てられません。
仮に建てられたとしても、破損させたり、汚したりさせることは火を見るよりも明らかです。
「別に汚れてもいいからいどうしなくてもいいよ」と言われる方々がおられますが、それらにもやはり養生しなくてはなりません。
そして養生しているにもかかわらず、それらが汚染された日には、施工業者も居住者もいい気分はしないものです。
施工業者が指定した場所へ移動する、室内に移動する、思い切って処分する、などの選択肢がありますので、ご協力の程、宜しくお願い致します。
<植栽を伐採・処分することがあります>
マンション壁面に沿って、植栽が植えられている場合は、足場部材、又は足場組立作業自体に支障を来す場合が多いです。
調査の際に、伐採しなければ工事が出来ない植栽と、その必要のないものを区別します。
そしてその判断を、やはり工事説明会及び着工前の掲示物でお知らせします。
もう一つマンションの方々に伝えなければならないことがあり、それは足場を架けることで植栽が元気がなくなった、または枯れてしまった、という事例に関しては、施工業者は責任が持てないという事です。
伐採することで、切断面から全く病気が入らないという事は言い切れません。
そして足場を架けることで日光に当たらない、雨に当たらないということも考えられます。
工事完了後に、植栽を元の様に戻されたいのならば、見積段階でその項目を求めるか、大規模修繕工事の竣工後に別に造園業者に依頼することをお勧めいたします。
いままで大事に育ててきた樹木や花が、足場を架けることでそのような対処をしなければならないことに、施工業者も申し訳ない気持ちを持つものです。
しかしこれも工事をスムーズに進めるために必要な事。
是非ともご協力して頂きたい次第です。
奥様方が困ることとは・・?
→<居住者へのお願い(足場工事その3)>